日本産業保健法学会第3回学術大会/オンライン参加
管理人・采々です。
昨日と本日、日本産業保健法学会第3回学術大会にオンライン参加しました。気になった講演について感想をプチアウトプットしたいと思います。
目次
招待講演1:イギリスにおける産業保健職と法
イギリスでは、産業保健職のナースが、自身の業務が医師のそれよりも劣っているとの認識は低いという発言がありました。おっ、私の知っている日本の一部の状況とは違うなと感じました。医療現場にも勿論、心理的安全性はあるべきで、その観点から医師とナースの上下関係的な関係性のようなものから心理的安全性が確保されないのはよろしくないと思います。イギリスではその辺りがどのようになっていて、前述のような認識の低さに至っているのかに興味を覚えました。
一般演題2:送検事例から考える、労働安全衛生法の規制手法のあり方
とても興味深い講演でした。この送検事案の内容を聞いた限りでは、事業者が事前に適切な対策を講じることができたかは、正直、難しいかなと感じました。演者は、リスクアセスメントで対応できたはずだとの発言もあり、そこまで言えるほど明らかな事案だったのかが興味あるところです。この講演を聞くことができて良かったです、一般演題はオンデマンドなしなので。
教育講演2:産業保健に関する行政の動向
14次防の説明では、自律的な化学物質管理の説明に力が入っていたように思います。世間では、化学物質ばく露防止対策に焦点が当たっている印象がありますが、実は、健康診断の進め方にも自律的な取組みが求められ、現場での推進には課題が山積しているとも聞きます。そのことで、近くガイドラインを出しますとのことでしたよ。
シンポジウム2:化学物質の自律管理の法的責任
今回、最も注目していたプログラムで、その期待に沿う内容でした!事業場からの相談を受ける立場にある元行政官の方もこの取組みに戸惑いを持っていること、事業場での産業保健現場での取組の現状、海外との比較、元行政官による制度の変遷、いずれもが興味深い内容でした。多くは語りませんが、座長や演者の発言から、多くの点で同じことを考えているのだなと感じ、その点では私の考え方もあながち間違っていないのだなと感じました。
シンポジウム5:経営層からみた産業保健
とても良かったのは経営者2名の方の産業保健への積極的かつすばらしい取組みでした。こういう経営者の方が日本全体に広まることを産業保健職ならずとも、労働安全衛生関係者は望んでいると思います。勿論、それら関係者は、自身の頭でしっかり考えて、もっと汗をかくべきだと思いますが(勿論、私もですよ)。
以上、気になった講演について感想をプチアウトプットしました。
この2日間は、学会参加以外にもいろいろやりたいことがあったのですが、やはりインプットは集中してやらないとダメですね。オンラインだからと言って「ながら聞き」をすると私の場合、どっちも中途半端になってダメです・・・(お馬鹿だからかな~)。集中して聞いて、且つ、問題意識を持って聞くと気づきが得られますよね。
それと、聴講できなかった興味のある講演は、後日のオンデマンド配信で是非とも聴講したいと思っていますが、こういうHotな気持ちが後日まで残っているかというと???なのですよ、実際のところ・・・。上手な人は、あらかじめそのための時間を確保しておくのだろうなと思います、あっ今から確保しておけばいいんだ!と思い付いたお馬鹿な私でした・・・。
ということで、今日はここまで。