「リスクアセスメント対象物健康診断に関するガイドライン」について
株式会社トトロエコンサルティング・代表です。
今回は、10月17日にリリースされた「リスクアセスメント対象物健康診断に関するガイドライン」について、その概要と注意点をお伝えしたいと思います。
このガイドラインは、労働安全衛生規則の改正に伴い、リスクアセスメント対象物健康診断の実施方法や判断基準を示したものです。事業者、労働者、産業医、健康診断実施機関及び医師等が、リスクアセスメント対象物健康診断の目的や意義を正しく理解し、適切に実施できるように作られたものです。
このガイドラインを読むと、化学物質の自律管理移行に関心がある方は、これまでの知識や経験を活かして理解できると思います。健康診断の実施要否の判断方法も具体的に示されています。
ただし、このガイドラインを事業場で適用する際には、以下の点に注意が必要です。
- リスクアセスメント対象物健康診断は、医師または歯科医師が最終的に判断しますが、その判断にはリスクアセスメント対象物に係るリスクアセスメントの結果やばく露防止対策の状況などの理解が必要です。
- これらの情報を得るためには、化学物質の有害性やばく露量、労働者のばく露履歴や作業負荷、工学的対策や管理的対策、呼吸用保護具の使用状況などを把握する必要があります。
- これらの情報を人事担当部門や産業医だけでカバーできるとは限りません。化学物質管理の専門家と連携して、事業場ごとに適切な判断を行う必要があります。
- また、吸入ばく露だけでなく、経皮や経口など他のばく露経路も考慮する必要があります。これらのばく露経路による有害性評価も取扱い状況によっては必要となります。
当社では、元化学物質有害性評価研究者でありCIH労働衛生コンサルタントでもある代表が、化学物質管理の専門家としてご相談に応じます。現場で化学物質を使用し管理してきた30年以上の経験を活かして、事業者様のお悩みを解決いたします。
化学物質対応でお困りの事業者様は、どんなことでもかまいません。お気軽にお問い合わせください。お問い合わせはこちらから。
※本記事は2023年10月17日時点の情報に基づいています。