オキュペイショナルハイジニストについて 01
オキュペイショナルハイジニストとは日本作業環境測定協会が認定する資格です。制度や受講資格などの詳細は同協会のHPに情報がありますので、そちらを参照いただくとして、今回はオキュペイショナルハイジニストという資格に対する現時点の思いをアウトプットしたいと思います。以降は、認定オキュペイショナルハイジニスト(Certified Occupational Hygienist)を以下COHと略します。
私が最初にCOHについて知ったのは、2019年秋に作業環境測定士試験を受験しようと考えた際です。日本作業環境測定協会のHPを眺めていた時にこんな資格があるんだと思いました。詳細には調べませんでしたが、作業環境測定士よりもグレードの高い資格なんだなという印象を持ったと記憶しています。
その後は散発的に情報として目には飛び込んでくるものの、特に意識することもなく、月日は流れ、次に意識することになったのは2021年のことです。そのきっかけは、「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会」です。
同検討会やそこで取りまとめられた報告書についてはこれまでこのブログでも何度かアウトプットしてきましたが、この報告書の中で、今後、化学物質管理を担う専門家としてオキュペイショナルハイジニストが取り上げられていたのです。
もう少し具体的に言いますと、同検討会の報告書では、化学物質管理における人材の要件との一例として下記のような記載があります。
(ア)作業環境改善の取組の促進
① 略
② 当該事業場について、第一又は第二管理区分に改善する可能性及び施設又は設備の改善その他作業環境を改善するために必要な措置について、外部の専門家※の意見を聴くこと。
※外部の専門家として以下を想定
・作業環境測定士として6年以上その業務に従事した経験を有する者
・衛生工学衛生管理者として6年以上その業務に従事した経験を有する者
・労働衛生コンサルタント(衛生工学)として3年以上その業務に従事した経験を有する者
・オキュペイショナル・ハイジニスト資格を有する者
・その他同等以上の知識及び経験を有すると認められる者
上記は作業環境が悪かった場合に事業所が指導を仰ぐべき外部専門家として挙げられているものです。
業務経験年数を基に、これを素直に見るならば、業務に従事した経験が問われないCOHは、業務従事経験年数を問われる作業環境測定士、衛生工学衛生管理者、労働衛生コンサルタントよりも、この作業改善に関しては即戦力の専門家として見て取れますよね。
その理由はなんだろうなという素朴な疑問を解決するため、同検討会の計15回におよぶ議事録をざっと見ましたが、特に理由はないように感じました。強いて言うなら、COHが米国のインダストリアル・ハイジニスト、英国のオキュペイショナル・ハイジニストと並ぶ質のものである認証を受けているということでしょうか。
この点については少しもやもやとしたものが残りましたが、これ以上は知るすべがないのでここまでとしまして、COHについては切り口を変えて少し調べてみることにしました。
ということで今日はここまで。
次回は続きをアウトプットしますね。