令和4年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」

2月22日に「令和4年「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します」と厚労省に出ておりましたので、簡単にご紹介したいと思います。

 

これは毎年実施されているキャンペーンです。その大きな理由が、熱中症による死亡を含む休業4日以上の死傷者数が非常に多いためです。ですから、熱中症予防の観点から、キャンペーンが実施されているという訳です。

 

同サイト内の情報によると、熱中症による死傷災害の発生状況は、令和3年の速報値では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は547人、うち死亡者数は20人とのことです。ここ数年は約1000人前後でしたから、それに比べると半減したことになります。理由はよく分かりませんが、コロナ禍の影響でしょうか。

 

ただ、半減したと言っても依然として発生状況は予断を許しません。死亡を含む休業4日以上の死傷者数だけを令和2年のデータで比較すると、熱中症(959人)は化学物質による疾病(241名)よりも多いというデータになっています。

 

化学物質については、「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会」報告書(令和3年7月19日公表)を踏まえ、省令改正への動きが加速化している状況ですが、実は、死傷者数だけを見ると、熱中症はさらに由々しき問題であることが分かります。

 

熱中症の原因の一つに、暑熱順化の不足が挙げられています。個人的には、これを的確に進めることで状況はかなり改善されるのではないかと思っています。

 

暑熱順化は、正しい知見と方法に基づき実施されることが望ましいのですが、それを管理者が計画的に7日以上かけて実施するように業務計画に入れることがポイントだと思います。従事者個人に「暑熱順化をよろしくね」なんて言っても難しいと思いますから、組織として、計画的に実施すべきと思います。

 

なお、熱中症に関する教育資料として個人的に良いなと思っているものを紹介します。厚労省関係の資料の中では、令和2年度の資料となりますが「熱中症が発生する仕組みとそれに基づく有効な対策」が非常に良くまとまっていると思います。

 

ここには熱中症のメカニズムが段階を追って分かり易く記載されており、そのどこかで流れを止めれば熱中症は起きないとされています。つまり、熱中症は防ぐことができると言うことです。

 

では、なぜ防ぐことができないのかというと、メカニズムの流れを止められない何かが現場には潜んでいるということです。この資料にはそれを防ぐヒントが暑熱順化も含め多数記載されておりますので、ご参考にされてはいかがでしょうか。

 

ということで、今日はここまで。

 

 

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