日本産業衛生学会/職場における化学物質管理のあり方に関するラウンドテーブルディスカッション開催報告 02
先日のブログ記事で、あり方検討会の化学物質管理に資する専門人材についての議論が行われた日本産業衛生学会の「職場における化学物質管理のあり方に関するラウンドテーブルディスカッション開催報告」を紹介しました。
今回は同ディスカッションの第2回 2022年3月16日(水)に開催された「自律的化学物質管理における事業場側の体制と人材:総合化学メーカーを事例として」に焦点を当てて、私が感じた印象をアウトプットしたいと思います。
内容詳細は開催報告を見ていただくとして、国内大手化学メーカーの化学物質管理に関する状況や考え方がよく分かって大変興味深いと思いました。案外、しっかりとは管理できていないのだな、不安を抱えているのだなと思いました。
これら大手化学メーカーでもこのような状況では、中小ではもっと厳しいと思います。これは昨年あり方検討会の報告書が出たときにすでに少数の有識者の間でざわめいていたことなので今更とはなりますが、大手の意見を聞いてみるとそれが現実味を帯びてきます。
また、流通の観点からは、これら大手化学メーカーはどちらかといえば川上になるため、まだ何とかなります。川中、川下のメーカー、特にそれらの中小メーカーは、SDS作成対応がしんどそうなのは明らかです。
これも報告書を吟味した専門家の間でささやかれていたことですが、マンパワーに任せて自立管理が何とかできる大企業と、それができない中小とにまっぷたつに分かれそうです。
ん~、大変ですね。
ですから、化学物質管理に資する専門人材の登場となるのですが、それも十分でない、というのが現状です。
ということで、今日はここまで。