令和2年度 石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況まとめ(速報値)
厚生労働省から6月25日に「令和2年度 石綿による疾病に関する労災保険給付などの請求・決定状況まとめ(速報値)」が公表されました。
状況は下記の通りです。
1 「労災保険給付」の請求・支給決定状況 【別添表1-1、表1-2、表2、表5、図1、図3-1】
(1)肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚
請求件数 1,088件 (前年度比 116件、 9.6%減)
支給決定件数 1,014件 ( 同 79件、 7.2%減)(2)石綿肺 ((1)の件数には含まれない)※2
支給決定件数 45件 ( 同 7件、13.5%減)2 「特別遺族給付金」の請求・支給決定状況 【別添表3、表4、表5、図2、図3-2】
請求件数 40件 (前年度比 3件、 7.0%減)
支給決定件数 20件 ( 同 3件、13.0%減)
※1 肺がん、中皮腫、石綿肺、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚。
※2 「石綿肺」は、じん肺の一種であり、じん肺として労災認定された事案のうち、石綿肺と判断したものを抽出し、別途集計している。
今後もこの数字はそこそこの件数で推移するのでしょうね。また、石綿肺を含むじん肺健康診断の有所見率推移は「労働衛生のしおり」にも掲載されており、労働衛生コンサルタント試験でも重要事項の一つです。受験される方は要チェックです。
昨年度、石綿則が改訂され、事前調査の強化等がなされました。その強化したことが、今後増加する石綿使用建造物の解体に真に活かされ、労災件数の減少に繋がることを切に願います。
また、そのためには、我々、労働衛生コンサルタントの貢献も必ずや必要になると信じており、来るべき時のために準備しておかねばならないと思っております。