第148回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)の公開
今回は、1か月ほど前の内容ですが、第148回労働政策審議会安全衛生分科会の資料が公開されましたので簡単ですがアウトプットしてみたいと思います。
今審議会の議題は下記4点でした。
(1)第 13 次労働災害防止計画の主な目標に関する令和 3 年(2021 年)実績(報告)
(2)「経済財政運営と改革の基本方針 2022」等について(報告)
(3)化学物質管理者の養成講習の内容及び化学物質管理専門家の要件(厚生労働大臣告示)について(報告)
(4)定期健康診断実施結果報告等の再集計結果について(報告)
このうち労働衛生に関係が深い(1)を取り上げたいと思います。資料はこちらから確認できますのでご覧あれ~。
さて、(1)の第13次防です。第13次防は2017~2022年の5か年計画ですが、本年度が最終年度となります。現段階での目標に対する達成度が報告されています。特徴的なことは、労働災害による死者は減少傾向にあるものの、死傷者数は逆に増加傾向にあることです(コロナ感染を除く)。メンタルヘルス対策取組事業所が59.2%と意外に低いことや、ストレスチェック事業所数も63.2%とこちらも低いなと思いました。また、化学物質対策としてのラベル表示やSDS交付も69.9%、77.9%といまいちの感がありますし、熱中症の死亡者数は目標数を上回っています。そしてリスクアセスメントの実施割合は何と66.2%なんですね。この数値をどう捉えるかは読者の方にお任せします。
第13次防は労働衛生コンサルタント試験でも一般科目として問われることもあったと思います。その観点でもチェックは必要ですし、何よりも、現状の労働災害状況が産業別に分かりやすくまとめられているのでその点でもトレンド分析として有用と思います。
そして、(3)についても少しだけ触れておきたいと思います。こちらは化学物質の自律管理移行に関する化学物質管理者および化学物質管理専門家に関する内容です。今回の資料の中身は過去何回か取り上げてきた内容に相違ないため、詳細は割愛したいと思います。
ということで、今日はここまで