電離則/再勉強/迷宮編 その⑨

これまで何度か改正電離則の内容をおさらいしましたが、今回、どうしても気になることがあって再度勉強することにしました。その勉強したい内容は以下の通りです。

 

  • X線装置の定義は?(ある一定以上の条件があったような・・・それは何だったかな?)⇒前回記事で解決っ!!
  • 管理区域の要件は?(管理区域を設けなくてよい条件があったような・・・)⇒前回記事で解決っ!!
  • 作業主任者の選任要件は?(選任しなくても良い除外規定があったような・・・)⇒前回記事で解決っ!!

 

前回までに調べたいことは全て解決したのですが、その調査過程で思わぬ迷宮に入り込んでしまいました。

 

前回は真の迷宮に入って深掘りの途中までを書いたのですが、今回はその続きをアウトプットします。

 

前回記事の最後で、則第10条の以下の緑字のことに触れました。

 

(照射筒等)
第十条 事業者は、エックス線装置エックス線を発生させる装置で、令別表第二第二号の装置以外のものをいう。以下同じ。)のうち令第十三条第三項第二十二号に掲げるエックス線装置(以下「特定エックス線装置」という。)を使用するときは、利用線錐すいの放射角がその使用の目的を達するために必要な角度を超えないようにするための照射筒又はしぼりを用いなければならない。ただし、照射筒又はしぼりを用いることにより特定エックス線装置の使用の目的が妨げられる場合は、この限りでない。

 

この緑字の部分の特定エックス線装置のこれまた隠れ定義部分が、私の疑問を解決するのに必要なのではと思いました。

 

今日はここからです。

 

緑字の特定エックス線装置は令第十三条第三項第二十二号に掲げるエックス線装置のことと書かれているのですが、この令第十三条第三項第二十二号を見てみましょう。

 

(厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等)

3 法第四十二条の政令で定める機械等は、次に掲げる機械等(本邦の地域内で使用されないことが明らかな場合を除く。)とする。

二十二 波高値による定格管電圧が十キロボルト以上のエツクス線装置(エツクス線又はエツクス線装置の研究又は教育のため、使用のつど組み立てるもの及び医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第四項に規定する医療機器で、厚生労働大臣が定めるものを除く。)

 

つまり、及び以降の後半に示した機器は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」で規定されているものであって、安衛法では規定されていないものなのです。つまり、管轄法令が異なるということです。

 

ちなみに、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第四項の規定を見てみると以下の通りです。

 

(定義)

第二条

4 この法律で「医療機器」とは若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)であつて、政令で定めるものをいう。

 

ですから、令第6条第5項を見た時の疑問、すなわち、

 

五 別表第二第一号又は第三号に掲げる放射線業務に係る作業(医療用又は波高値による定格管電圧が千キロボルト以上のエツクス線を発生させる装置(同表第二号の装置を除く。以下「エツクス線装置」という。)を使用するものを除く。

 

この中で、「千キロボルト以上のものは除く」と読める部分があり、なぜ高い電圧のものが除かれるの?本来は高い電圧の方こそ対象に含めないといけないじゃないの?、という素朴な疑問について、その答えの一つは医療法という別の法令で規定されているので安衛法では対象から外されているということが分かったのです。

 

そして、もう一つの答えは定格電圧が高い方が云々というのは結局は解決できていませんのです。何故かと言うと、令第6条第5項の「定格管電圧が千キロボルト以上のものは除く」と令第十三条第三項第二十二号の「定格管電圧が十キロボルト以上のエツクス線装置」の電圧値が一致しないのです。ですから、まだ未解決なのです・・・。

 

つまり、まだ迷宮に入ったまま抜け出せていないのです・・・。何だかここまで書いておいて何ですが、自分でも書いていることが理解できているのやらなんだかよく分からなくなっています・・・。

 

ということで、未解決部分については引き続き調査を進めていきたいと思います。

 

分かったら「電離則/再勉強/迷宮編 その?」として続きを書きたいと思います。

 

 

 

 

 

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