電離則/再勉強/迷宮編 その⑧

これまで何度か改正電離則の内容をおさらいしましたが、今回、どうしても気になることがあって再度勉強することにしました。その勉強したい内容は以下の通りです。

 

  • X線装置の定義は?(ある一定以上の条件があったような・・・それは何だったかな?)⇒前回記事で解決っ!!
  • 管理区域の要件は?(管理区域を設けなくてよい条件があったような・・・)⇒前回記事で解決っ!!
  • 作業主任者の選任要件は?(選任しなくても良い除外規定があったような・・・)⇒前回記事で解決っ!!

 

前回までに調べたいことは全て解決したのですが、その調査過程で思わぬ迷宮に入り込んでしまいました。

 

前回は真の迷宮に入って深掘りの途中までを書いたのですが、今回はその続きをアウトプットします。

 

前回記事の最後で、以下の通り途中まで分かったことを書きました。

 

つまり、「医療用又は波高値による定格管電圧が千キロボルト以上のエツクス線を発生させる装置」からサイクロトロン、ベータトロンその他の荷電粒子を加速する装置および電離放射線(アルフア線、重陽子線、陽子線、ベータ線、電子線、中性子線、ガンマ線及びエツクス線をいう)の発生を伴う当該装置」が除かれた装置は「エツクス線装置」という、と読めます。

 

今回はこの続きとなります。

 

前回分解した文を再度繋いで解釈すると以下の通りになります。

 

法別表第二で放射線業務として定義されている「エツクス線装置の使用又はエツクス線の発生を伴う当該装置の検査の業務」および「エツクス線管若しくはケノトロンのガス抜き又はエツクス線の発生を伴うこれらの検査の業務については、法第14条の規定により作業主任者の選任が必要です。ただし、その検査の業務で使用される装置のうち、医療用又は波高値による定格管電圧が千キロボルト以上のエツクス線を発生させる装置」からサイクロトロン、ベータトロンその他の荷電粒子を加速する装置および電離放射線(アルフア線、重陽子線、陽子線、ベータ線、電子線、中性子線、ガンマ線及びエツクス線をいう)の発生を伴う当該装置」を除いた装置は「エツクス線装置」と言い、これらには作業主任者の選任は不要です。

 

つまり、作業主任者の選任要件を調べていたら突然エックス線装置の定義に出くわし、その両方を調べていく過程で、なんだか、エックス線装置の定義が理解できつつ、一部疑問が残ることとなったのです。

 

その疑問とは「千キロボルト以上のものは除く」と読める部分があり、なぜ高い電圧のものが除かれるの?本来は高い電圧の方こそ対象に含めないといけないじゃないの? ということです。

 

そもそも定義規定がこんなに分かりにくいはずないじゃん、なんかおかしい・・・、という思いは依然として残っています。つまり、迷宮に入り込んでいる訳です。

 

この疑問についていくつか調べてみたのですが、分からなかったので、どこか解釈が間違っていないのかを調べてみることにしました。

 

その結果、作業主任者の選任要件のところでいきなりエックス線装置の定義が出てくるのかおかしい、きっとエックス線装置の定義が別にあるのを見落としているはずだと思ったのです。

 

そこで、一からエックス線装置の定義の見落としがないかを調べた結果が、「電離則/再勉強/迷宮編 その①」です。つまり、則第10条に書かれていたのですよ、エックス線装置の隠れ定義が・・・。隠れ定義だから見逃したんですよ、お馬鹿な私は。

 

ということで、改めてその隠れ定義を見ましょう。赤字の部分が隠れ定義です。

 

(照射筒等)
第十条 事業者は、エックス線装置エックス線を発生させる装置で、令別表第二第二号の装置以外のものをいう。以下同じ。)のうち令第十三条第三項第二十二号に掲げるエックス線装置(以下「特定エックス線装置」という。)を使用するときは、利用線錐すいの放射角がその使用の目的を達するために必要な角度を超えないようにするための照射筒又はしぼりを用いなければならない。ただし、照射筒又はしぼりを用いることにより特定エックス線装置の使用の目的が妨げられる場合は、この限りでない。

 

そして、これまで全く気にかけてなかった緑字の部分の特定エックス線装置のこれまた隠れ定義部分が、私の疑問を解決するのに必要なのではと思いました。

 

ということで今日はここまで。

 

次回はこの続きとなります。

 

 

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