労働者を機械等による危険から守る/安衛法/その3

今回は、何で「労働者を機械等による危険から守る」という切り口で「安全」のことを取り上げたのかをプチアウトプットしたいと思います。

 

さて、前々回その1では安衛則第107条(掃除等の場合の運転停止等)を前回その2では安衛則第108条(刃部の掃除等の場合の運転停止等)を取り上げました。

 

これら安衛則、そしてその上位法令となる安衛法の該当条文第20条第1項はいずれも「安全」に関する関係法令です。そのことを各記事の冒頭でしっかり記載していたのですが、お気づきの方も居られたと思います。そして、「何で安全を取り上げたのか?」と疑問をお持ちになったことと思います。

 

安全を敢えて取り上げたのは、衛生に関わる者も安全のことを知っておいた方が良いと感じているからです。「そんなの分かっているよ!」と思った方も多いと思いますが、それがそうではないということを少しお話したいと思います。

 

その1その2で取り上げた内容は、衛生関係者でも分かりやすい安全関係法令です。いくら私の文章がお子ちゃまでも・・・、これらの内容は良く分かったのではないでしょうか。それは、最も簡単な部類の安全関係法令を敢えて選んだからです。

 

しかし、現場に行った時に、このことに気づく人は非常に少ないのです。

 

条文で読んで簡単に理解できるはずの則第107条(掃除等の場合の運転停止等)と則第108条(刃部の掃除等の場合の運転停止等)を例にとっても、現場で「機械の掃除、給油、検査、修理又は調整の作業を行う場合に機械の運転を停止しているか」をあなたは現場で気づきますか?これはさすがに分かったとしても、「機械の運転を停止したときに当該機械の起動装置に錠を掛け、当該機械の起動装置に表示板を取り付けること」については如何でしょうか?これ、条文では分かっても現場でどういう状態になっていたら良いか分かりますか?

 

これらは安全関係のため、杓子定規に言うと、安全管理者の責務となります。だからといって、衛生に関わる衛生管理者や労働衛生コンサルタントが知らなくてよい、というものではないと私は思います。現場で気づいたら、当然ながら是正した方が良いのです。従業員を守るためにも。

 

つまり、現場には衛生関係者が把握すべき有害性のリスクと共に、危険性のリスクも同時に存在するのです。むしろ、安全問題と衛生問題は混在していると考えた方がいいです。そして、それらリスクから従業員を守るためにも安全関係についてもしっかり理解しておきましょう。

 

と言うことで、今日はここまで。

 

 

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