令和3年度労働衛生コンサルタント試験/問題・正答公表 02
安全衛生技術試験協会HPに、令和3年度労働衛生コンサルタント試験の問題と正答が公表されていました。
前回は、労働衛生一般と法令問題についてアウトプットしましたが、今回は、労働衛生工学の選択問題についてアウトプットしてみたいと思います。
まず、問1と問2からの選択問題です。
問1は化学的因子によるばく露問題ですが、問題頁数としては1頁のみで、問題数も少ないように思えます。しかし、中身を見てみると、簡単ではないことが容易に分かりますね。
(1)は発生した健康障害への原因物質、その発生状況、有効と考えられる工学的対策又は保護具を問う問題です。設定された作業状況を理解できるか、そこから何が起きるか、また、有効な対策を頭に描けるかがポイントですね。コンサルタントとして総合的な知識が問われる内容となっています。
(2)は管理濃度と管理区分を決定する計算問題です。この問題は、作業環境測定に対するしっかりした知識は勿論のこと、捕集方法自体を理解していないと解けないような気がします。労働衛生工学区分のコンサルタントとして、作業環境測定の知識が重要視されていることを示しているように思います。
(3)は3つの作業及びその付帯作業において化学物質等による健康障害を起こす主要なばく露状況を問う問題です。そもそも、3つの作業(塗装作業、溶接作業、鋳造作業)をよく知らないと解けないですよね。こちらも労働衛生コンサルタントのカバーする範囲が多様な作業であることを物語る設問ですね。
去年は問題数が多くても難問だった気がしますが、今年は、問題数は少ないものの、いずれも難問ばかりです。しかも、過去問と同じ傾向の問題が出てこないのが難儀なところです・・・。
次に、問2です。
毎年、物理的因子のばく露問題として騒音、振動が出ますが、今年は騒音でしたね。
穴埋め問題と計算問題で、こちらも問題数は少なめな印象です。また、問題の傾向としては例年と雰囲気は似ているように思いました。
ということで、今日はここまで。
次回は労働衛生工学の残りの選択問題についてアウトプットする予定です。