改正電離則 おさらい④

今回、改めて非密封RIとX線装置に関して、改正電離則の関係個所を調べる機会がありましたので、改正ポイント以外も含めて個人的に気になった部分や気づきを、何回かに分けて備忘的に記載したいと思います。

 

前回記事では放射線装置室、立入禁止について記載しました。

 

今回は、汚染の防止から書いてみたいと思います。

 

則第33条に貯蔵施設のことが規定されています。

 

第三十三条 事業者は放射性物質を貯蔵するときは、外部と区画された構造であり、かつ、扉、蓋等外部に通ずる部分に、鍵その他の閉鎖のための設備又は器具を設けた貯蔵施設において行わなければならない。
2 事業者は、貯蔵施設の外側の見やすい場所に、その旨を明記した標識を掲げなければならない。
3 第三条第四項の規定は、第一項の貯蔵施設について準用する。

 

同条第3項にまたもや立入禁止措置がでてきます。貯蔵施設にも部外者以外は立入禁止となります。要は、貯蔵施設は施錠可能な外部と区画した室とすること、そこには部外者は立入禁止にしなさいと言っている訳ですね。

 

次は、作業主任者の選任です。エツクス線作業主任者の選任は第46条に規定されています。

 

第四十六条 事業者は、令第六条第五号に掲げる作業については、エツクス線作業主任者免許を受けた者のうちから、管理区域ごとに、エツクス線作業主任者を選任しなければならない。

 

令第6条第5項は以下の通りです。

 

第六条 法第十四条の政令で定める作業は、次のとおりとする。
五 別表第二第一号又は第三号に掲げる放射線業務に係る作業医療用又は波高値による定格管電圧が千キロボルト以上のエツクス線を発生させる装置(同表第二号の装置を除く。以下「エツクス線装置」という。)を使用するものを除く。

 

この令別表第二も度々出てきますが、その中でもX線装置の使用関連で作業主任者を選任する必要があります。

 

別表第二 放射線業務(第六条、第二十一条、第二十二条関係)
一 エツクス線装置の使用又はエツクス線の発生を伴う当該装置の検査の業務
二 サイクロトロン、ベータトロンその他の荷電粒子を加速する装置の使用又は電離放射線(アルフア線、重陽子線、陽子線、ベータ線、電子線、中性子線、ガンマ線及びエツクス線をいう。第五号において同じ。)の発生を伴う当該装置の検査の業務
三 エツクス線管若しくはケノトロンのガス抜き又はエツクス線の発生を伴うこれらの検査の業務
四 厚生労働省令で定める放射性物質を装備している機器の取扱いの業務
五 前号に規定する放射性物質又は当該放射性物質若しくは第二号に規定する装置から発生した電離放射線によつて汚染された物の取扱いの業務
六 原子炉の運転の業務
七 坑内における核原料物質(原子力基本法(昭和三十年法律第百八十六号)第三条第三号に規定する核原料物質をいう。)の掘採の業務

 

で、令第6条第5項に戻りますが、ここに作業主任者の選任の除外規定があります。つまり、「医療用又は波高値による定格管電圧が千キロボルト以上のエツクス線を発生させる装置(同表第二号の装置を除く。以下「エツクス線装置」という。)を使用するものを除く」です。これらに該当する機器を使用する場合には、作業主任者の選任は不要となります。

 

また、令別表第二第5項は作業主任者選任不要ですから、非密封RIを使用する業務では作業主任者の選任は不要となります。

 

今日はここまで。

 

次回は特別教育を書いてみたいと思います。

 

 

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