国際規制物資の使用等に関する規則 02
数回シリーズで国際規制物資の使用等に関する規則についてインプットしたことをアウトプットしたいと思います。
今回この規則について勉強する主な理由は、国際規制物資を管理する場合の対応を知るためであり、管理対象として想定しているのは大学や研究機関で使用される少量の核燃料物質の代表格とも言える酢酸ウラン、硝酸ウランなどです。
前回は規則の前文をみましたので、今回は規則の第1条以降となります。
では、則第1条の定義規定をみて見ましょう。第2項には1~16号までありますが、そのうち、気になる2つのみ以下に示します。
(定義)
第一条 この規則において使用する用語は、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下「法」という。)において使用する用語の例による。
2 この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
二 国際規制物資計量管理区域 工場又は事業所内の区域であって、国際約束に基づく受渡しの制限その他の規制を円滑に行うため当該区域に係る国際規制物資(核燃料物質を除く。)の計量及び管理を適切に行うことができるものをいう。
十 帳簿検査 法第六十一条の七の規定による記録とその他国際規制物資の計量及び管理に関する帳簿又は書類とを照合し、その結果に基づいて法第六十七条第一項の規定によりされた報告(保障措置協定に基づく保障措置の実施のためのものに限る。)の正確性を確認することをいう。
赤字の定義について気になったのですが、この内容を見て理解できました。ちなみに、帳簿検査は誰がするのかと言うと、則第四条の二の三の保障措置検査に関する規定の履行の中に原子力規制委員会が保障措置検査に当たって行うことができるとされています。
次に、則第1条の2に規定される(国際規制物資の使用の許可の申請)をみて見ましょう。
(国際規制物資の使用の許可の申請)
第一条の二 法第六十一条の三第二項の国際規制物資の使用の許可の申請書の記載については、次の各号によるものとする。
一 法第六十一条の三第二項第三号の国際規制物資の種類については、当該国際規制物資に係る国際約束(保障措置協定を除く。)の締約相手国(国際機関を含むものとし、当該締約相手国又は国際機関が複数ある場合にあっては、当該複数の締約相手国又は国際機関。以下「供給当事国」という。)ごとの資材又は設備の別を明らかにして記載すること。
二 法第六十一条の三第二項第三号の国際規制物資の数量及び同項第五号の予定使用期間については、当該国際規制物資の種類ごとに記載すること。
三 法第六十一条の三第一項の許可を受けようとする者(法人にあっては、その業務を行う役員)が法第六十一条の四第三号の原子力規制委員会規則で定める者に該当しない旨の診断を受けたこと並びに当該診断を受けた病院、診療所等の名称及び住所、診断日、医師の氏名を記載すること。
ここでは国際規制物資の使用の許可申請の方法が規定されています。第1条の2第1項第1号および2号は、先の保障措置を確実に履行するために、国際約束の締結相手国ごとに対象物を明らかにしたりすることは理解できます。
また、同第3号は炉規法61条の4の(許可の欠格条項)(下記参照)に該当しないことを医師の診断で証明するものとなっています。
炉規法
(許可の欠格条項)
第六十一条の四 次の各号のいずれかに該当する者には、前条第一項の許可を与えない。
一 第六十一条の六の規定により前条第一項の許可を取り消され、取消しの日から二年を経過していない者
二 この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることのなくなつた後、二年を経過していない者
三 心身の故障によりその業務を適確に行うことができない者として原子力規制委員会規則で定める者
四 法人であつて、その業務を行う役員のうちに前三号のいずれかに該当する者のあるもの
ということで今日はここまで。
次回は続きをアウトプットしますね。