国際規制物資の使用等に関する規則 06

数回シリーズで国際規制物資の使用等に関する規則についてインプットしたことをアウトプットしたいと思います。

 

今回この規則について勉強する主な理由は、国際規制物資を管理する場合の対応を知るためであり、管理対象として想定しているのは大学や研究機関で使用される少量の核燃料物質の代表格とも言える酢酸ウラン、硝酸ウランなどです。

 

前回は則第3条までをみましたので、今回は規則の第4条以降となります。

 

では、則第4条の記録に関する規定をみてみましょう。まず、則第4条第1項の規定を炉規法第61条の7の規定と共にみましょう。

 

(記録)

第四条 国際規制物資を使用している者(国際規制物資を使用している製錬事業者(旧製錬事業者等を含む。以下同じ。)、加工事業者(旧加工事業者等を含む。以下同じ。)、試験研究用等原子炉設置者(旧試験研究用等原子炉設置者等を含む。以下同じ。)、発電用原子炉設置者(旧発電用原子炉設置者等を含む。以下同じ。)、再処理事業者(旧再処理事業者等を含む。以下同じ。)、使用者(旧使用者等を含む。以下同じ。)並びに原子力利用国際規制物資使用者及び非原子力利用国際規制物資使用者(国際規制物資使用者のうち、原子力利用国際規制物資使用者以外の者をいう。以下同じ。)、国際規制物資を貯蔵している使用済燃料貯蔵事業者(旧使用済燃料貯蔵事業者等を含む。以下同じ。)並びに国際規制物資を廃棄している廃棄事業者(旧廃棄事業者等を含む。以下同じ。)をいう。以下同じ。)は、法第六十一条の七の規定により、国際規制物資の使用(使用済燃料貯蔵事業者による国際規制物資の貯蔵及び廃棄事業者による国際規制物資の廃棄を含む。以下同じ。)に関し、工場又は事業所(試験研究用等原子炉設置者にあっては試験研究用等原子炉、発電用原子炉設置者にあっては発電用原子炉)ごとに、次の表の区分の欄に掲げる者の区分に応じ、同表の記録事項の欄に掲げる事項について、それぞれ、同表の記録すべき場合の欄に掲げるところに従って記録し、及び同表の保存期間の欄に掲げる期間これを保存しておかなければならない

 

炉規法

(記録)

第六十一条の七 国際規制物資を使用している者(国際規制物資を貯蔵している使用済燃料貯蔵事業者(旧使用済燃料貯蔵事業者等を含む。以下この条において同じ。)及び国際規制物資を廃棄している廃棄事業者(旧廃棄事業者等を含む。以下この条において同じ。)を含む。第六十一条の九、第六十七条第一項、第六十八条第十項から第十三項まで、第七十八条第二十九号及び第八十条第十号において同じ。)は、原子力規制委員会規則で定めるところにより、国際規制物資の使用(使用済燃料貯蔵事業者による国際規制物資の貯蔵及び廃棄事業者による国際規制物資の廃棄を含む。次条第一項及び第六十一条の十において同じ。)に関し原子力規制委員会規則で定める事項を記録し、これをその工場又は事業所(船舶に設置する原子炉に係る場合にあつては、その船舶。第六十一条の八の二第二項第一号、第六十一条の二十三の七第三項、第六十八条(第二項を除く。)、第七十一条第三項及び第七十二条第三項において同じ。)に備えて置かなければならない

 

この炉規法および則における記録の規定は、長文なため一見難解そうに見えますが、赤文字に示す通り括弧書きを除いて見ると意外にシンプルな内容であることが分かります。

 

つまり、国際規制物資を使用している者は、その使用について、事業所毎に、必要な内容を記録して必要な期間保管するというものです。

 

そして、国際規制物資を使用している者の区分ごとに詳細が規定されたものが規定されています。とてもボリューミーなのでここでは一例として「使用者及び原子力利用国際規制物資使用者」について記載します。

 

区分 記録事項 記録すべき場合 保存期間
使用者及び原子力利用国際規制物資使用者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一 核燃料物質の種類別の在庫変動の量及びその原因 第三項に定める場合 十年間
二 核燃料物質の種類別の受払間差異 受払間差異の確認の都度 十年間
三 リバッチングの内容及びリバッチング後のバッチ中の核燃料物質の種類別の量 リバッチングの都度 十年間
四 核燃料物質の種類別の実在庫量 実在庫量の確認の都度 十年間
五 核燃料物質の種類別の不明物質量 不明物質量の確認の都度 十年間
六 核燃料物質の測定をするための機器の校正記録 校正の都度 十年間
七 試料の採取及び分析の記録 採取及び分析の都度 十年間
八 設備の種類別及び相手方別の受渡量及び受渡しの原因 受渡しの都度 十年間
九 設備の種類別の損失の数量及び理由 損失の都度 十年間
十 設備の種類別の廃棄の数量及び方法 廃棄の都度 十年間
十一 設備の種類別の使用の状況の変化 使用の状況の変化の都度 十年間
十二 設備の種類別の在庫量 毎年一回 十年間

 

この内容自体は特段驚くほどのことでもなく、記録としては理解できるものです。そしてポイントは保存期間です。10年という長期に渡って管理をしっかりせねばならない訳ですね。

 

ということで今日はここまで。

次回は続きをアウトプットしますね。

 

 

 

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