労働衛生コンサルタント合格後 032

「労働衛生コンサルタント合格後」というカテゴリーで書いている記事では、その名の通り、私が合格後にとった行動についてアウトプットしています。

 

前回記事では8月の大学院生活と担当教授とのゼミの様子について記載しました。それからかなり間が空いてしまいましたが・・・、今回は9月と10月の大学院生活について数回シリーズで振り返ってみたいと思います。

 

前々回記事で書いた通り、担当教授であるY教授から紹介された文献がきっかけとなり、研究対象のコア概念を具体的な研究手法に落とし込むきっかけができました。9月はその研究手法をベースにして研究計画を立案する段階になりました。新たな研究手法の学習も並行して進めながら、それを踏まえて研究計画の立案を徐々に進めていきました。

 

ここまでは順調だったと思います。そして、この後、研究計画立案段階で一番の難関が立ちはだかったのです。それは「研究フィールドをどう工面するか」ということでした。つまり、研究対象者として、誰(あるいは集団)を選んだ上で、それをどのように確保するのか?ということです。

 

このことが難関だとの認識はY教授とのゼミを開始した当初から薄々感じていました。この研究分野の論文を見ても、通常は誰かを対象にして研究が行われています。大学の研究であれば研究対象者が学生であったり、医療関係の研究であれば患者さんを対象にしたりだとかです。そして、研究対象者には倫理的な配慮も当然必要になってきます。大学院入学後は、多くの講義やe-ラーニングを通じて倫理面の配慮の重要さを叩き込まれてきました。

 

そして、到々この段階にきてしまったということを実感したのです。「大学院生として授業料を払っているから研究フィールドについても先生が何とかしてくれるだろう」「先生の伝手もあるだろうし、何とかなるんじゃないのか」という甘い考えがありました。ゼミでも「先生何とかなりませんか?」なんて言うと、Y教授も「私の伝手で考えてみますね」なんて当初言っていただいたのですが、だんだん、何ともならなさそうということに私も気づきはじめました。

 

そして、9月のあるゼミでこの研究フィールド探しのことでY教授から厳しいことを言われました。「研究フィールド確保は自分でやらねばなりません。無理なら、所属会社の人を対象にすることも考えて下さい。そもそも、研究フィールドがある前提でないと大学院生として受け入れない教授もいますから」(ピシャリ!)。

 

これを言われた時は正直「厳しか~」と思いました。「所属会社の人を研究対象にする」という言葉が出てきた背景には、私の研究テーマのためにはそれが最適という背景があったので、研究フィールド確保ができなかったらいずれ言われるだろうな~と予想していました。しかし、所属会社の人を研究対象にすることは、私にとって一番避けたいことだったのです。何故かって?それは大学院と所属会社は全く別物として考えてきたからですし、いろいろな思いがあって研究対象には絶対にしたくないっ!という気持ちがあったのです。

 

そして、もう一つの厳しい言葉、「研究フィールドがある前提でないと大学院生として受け入れない教授もいますから」とピシャリと言われたことは、Y教授との間で初めて感じたプレッシャーでした。でも、言われた直後に、そりゃそうだよな、とも思いました。この研究フィールド探しが如何に大変であるかは知識として知っていたのですが、それをこれまで実際に研究を実践してきた先生から言われると本当なのだと実感したのです。「研究フィールド探しって本当に大変なんですからね!」と。

 

この言葉を投げかけられてプレッシャーを感じましたが、同時に、Y教授もここが正念場なのだと感じて、心を鬼にして渾身のストレートをど真ん中に投じたのだと感じました。この言葉を発するにはいくら担当教官であっても勇気が必要だっただろうな、これを言わせてしまったのは私自身なのだから仕方ないな、なんて考えてしまいました。

 

そして、この言葉には続きがあると感じました。「研究フィールドがある前提でないと大学院生として受け入れない教授もいますから」に続く言葉として、「でも、私はあなたを受け入れましたよ、ここからは頑張らないといけませんよ」です。勿論、この続く言葉は発せられていませんが、Y教授の愛を感じずにはいられませんでした。

 

最近は、大学で当然身に着けておくべき理系の技術すら下請けに出されて肝心なことを知らないまま就職してきた結果、一から教えないといけないとか、そもそも使い物にならないという話を聞きます。そんな中、Y教授は今回のことを通じて、私に何か大事なことを教えようとしているのではないかと感じずにはいられませんでした(心で涙、涙もろいお馬鹿な私・・・)。

 

ただ、Y教授の愛は感じつつも、研究フィールド探し、このことが自分事になった途端に私の中に重くのしかかってきたことは事実です。この時、自らの所属大学の関係者を研究フィールドと考えていると言っていた大学院生仲間で某大学で産業医をしているY君のことが頭をよぎりました。そうか、そういうことだったのだな~と。Y教授が何とかしてくれるだろうという都合の良い甘い考えもここでお仕舞と考え、「どげんかせにゃならんばい」と決意を新たにしました。

 

しかし、どうやって・・・。

 

ということで、今日はここまで。

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