作業環境測定を一から十まで自分でやってみようと思うのですが 07

昨年、第2種作業環境測定士の登録講習を終え、晴れて第2種作業環境測定士になりました。当初は自ら作業環境測定をするつもりはありませんでしたが、今後、自分でやってみようという気になりました。そこで、自分でやる時にどうすればよいのか、手順を一通り確認して整理しておこうと思いました。そこで、今回調べたことを数回シリーズでアウトプットしていこうと思います。

 

今回は、その疑問の回答を探るべく、引き続き作業環境測定基準を見ていきたいと思います。

 

さて、前回記事の最後で、今回の測定対象としている「n-ヘキサン(第2種有機溶剤)」の試料採取法として検知管法とは書かれておらず、「固体捕集方法又は直接捕集方法又はこれと同等以上の性能を有する試料採取方法」と書かれていたことにショックを受けました。

 

さて、前回記事の最後で、今回の測定対象としている「n-ヘキサン(第2種有機溶剤)」の試料採取法として検知管法とは書かれておらず、「固体捕集方法又は直接捕集方法又はこれと同等以上の性能を有する試料採取方法」と書かれていたことにショックを受けました。

 

あ~、これで今回の企画「自分で測定してみよう!」も終了ですね・・・、残念・・・

 

と思うのも早いので、第13条第2項を見てみましょうね。

 

(有機溶剤等の濃度の測定)

2  前項の規定にかかわらず、空気中の次に掲げる物(特化則第三十六条の五において準用する有機則第二十八条第二項の規定による測定を行う場合にあつては、第十条第二項第五号、第七号又は第九号から第十一号までに掲げる物を含む。)の濃度の測定は、検知管方式による測定機器又はこれと同等以上の性能を有する測定機器を用いる方法によることができる。ただし、空気中の次の各号のいずれかに掲げる物(特化則第三十六条の五において準用する有機則第二十八条第二項の規定による測定を行う場合に あつては、第十条第二項第五号、第七号又は第九号から第十一号までに掲げる物のいずれかを含む。)の濃度を測定する場合において、当該物以外の物の測定値に影響を及ぼすおそれのあるときは、この限りでない。

一~十九(略)

二十 ノルマルヘキサン

二十一以降(略)

 

皆さん見て下さい!! 赤字部分に検知管法でも大丈夫と書かれていますよ!!良かった~(☆彡)。

 

「このお馬鹿、お前知ってたやろ?」というツッコミを画面の向こうの賢明な読者の方はされたと思います。はい、その通り、一人小芝居をしました・・・(ごめんなさい)。と言っても、最初に第13条第1項を見た時には少し焦りました。

 

知識として検知管を使用してよい、ということは分かっていても、法令のどこにその根拠があるかを自分の目で見つけないと私は気が済みません。その過程では法令をしっかり読みこなさねばなりませんから、なかなか辿り着けないという思いをしたことは何度もあります。今回のケースは簡単にその根拠を見つけられたので良かったです。

 

実は・・・、先に白状しておきますと、このシリーズのアウトプットをこの後も続けるのですが、知識として知っている重要ないくつかの点をまだ法令条文で確認できていません。ですから、調べながら分かったらアウトプットする予定です。

 

少し脱線します。

 

根拠を調べる方法として法令をつぶさに見る行為を私はいつもしています。今どきはGoogle博士にキーワードを教えて答えを瞬時に出すことが近道なのだと思います。私も時と場合によってはそういうこともします。

 

しかし、労働安全衛生絡みのことについては、そういうことは全くしません。なぜかというと、自分の力にならないからです。検索するやり方では回答(らしきもの)にすぐに辿り着けるのですが、知識にはなりにくいと思っています。回答(らしきもの)の信憑性も定かでない可能性が高いです(勿論、このブログの内容も100%正しいことを保証するものではありません)。

 

私は労働衛生の道で生きていこうとしているので、常に自分の力でしっかり解決して前に進むようにしています。その点、法令は特に重要視しており、「法令の解釈ができずしてコンサルタントと言うなかれ」くらいの気持ちで常にいます。

 

もしコンサルティングの現場でクライアントさんに「■■について、何でこんなことを求められるんですか?」という質問をいただいたとします。それに対して「ちょっと待って下さいね、調べてみますから」と言ってスマホで検索するようなコンサルタントに次回の依頼は来ないと思います。「次回までに調べておきますね」はギリギリセーフで、その場でポケット版の法令集で調べるのは有りかと思います。一番良いのは何も見ずに「それは法令上、●●に基づいているからなんですよ」とお答えできたらGoodですよね。

 

安衛法は省令も併せて2,100条以上というモンスター法令です(過去記事:法令の読み方02@労働安全衛生関係法令参照)。そんなにたくさんの条文があったら「それは法令上、●●に基づいているからなんですよ」なんてできっこない、と思ったら端からできません。私はできると思って、日々こうやって法令に基づき自分で納得するまで調べています。

 

他人から見て、これが回り道に見えても、こうすることで大局的に見ると近道を歩いていると実感しています。こういうアプローチは時間がかかったり、やっかいなこともありますが、その道すがらでは様々な景色を楽しめたり、思いもよらない発見があって楽しいことが多いのです。誰かが歩いた道を進むのはあまり好きではないという気持ちもあります。

 

ということで、今日はここまで。

 

 

 

 

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