2022年3月16日 令和3年度「『見える』安全活動コンクール」」の優良事例

3月10日に『見える』安全活動コンクール」」の優良事例の発表が厚生労働省からリリースされましたので、ご紹介したいと思います。

 

このコンクールの主旨をHPから抜粋しました。

 

このコンクールは、企業・事業場における安全活動の活性化を図るため、労働災害防止に向けた事業場・企業の取り組み事例を募集・公開し、国民からの投票などにより優良事例を選ぶもので、今年度で11回目となります。今回の募集は、新たに“ナッジ※を活用した「見える化」”の事例を追加した9類型で行いました。優良事例に選ばれた80事例の類型は、以下のとおりです。

※行動科学の知見に基づく工夫や仕組みによって、人々がより望ましい行動を自発的に選択するよう手助けする手法

 

ということで能書きはさておきまして、早速優良事例で気になったものを、順不同でいくつか挙げてみたいと思います。

 

Ⅶ.化学物質による危険有害性の「見える化」」

 

「化学物質掲示物のインパクト化」が見た目もGHS分類の絵表示に似た感じのダイレクトなもので分かり易いですね。

 

Ⅴ.熱中症を予防するための「見える化」

 

「バイタルセンサーを用いた健康状態見える化」は、バイタルセンサーと熱中症との関連を用いたサイエンスベ―スの取組みとして、とても良いと思いました。熱中症は例年1,000名前後の休業4日以上の死傷病者数を記録しているため、各社ご苦労されていることと思います。

 

Ⅵ.メンタルヘルス不調を予防するための「見える化」

 

「家族の顔を思い起こし優しい運転の見える化」は管理の難しい運転中の事故防止には効果があると感じました。私も血圧測定の時に子供の顔を思い描くと何だか落ち着くように感じています・・・。

 

Ⅲ.ナッジを活用した「見える化」

 

「鉄筋上における揚重退避エリアの見える化」は写真を見た瞬間、直感的に何をしているのかがすぐ分かる優れものだと感じました。色分けというのは人間の感覚に訴えやすいのでしょうね。

 

以上、気になったものをご紹介しました。

 

個人的にはナッジの活用がとても気になりました。私もナッジを労働衛生コンサルタント試験の際に取り入れて、停滞しがちな長期の受験勉強の助けにしていたので(今も継続してやっています!!)、その効用はよく理解しています。

 

見える化とは言うは易しですが、いざ実行しようとすると何だか難しいですよね。誰もができることだとは思うのですが、一種のセンスのようなものが必要かもしれませんね。

 

ということで、今日はここまで。

 

 

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2022年3月16日 令和3年度「『見える』安全活動コンクール」」の優良事例” に対して5件のコメントがあります。

  1. モンチ より:

    自社に健診会場を設置して、定期健診を実施できるような大きな会社に訪問すると、どこも安全活動をきっちりされててびっくりします。
    「扉の向こうに人がいます」や車通勤における安全運転の啓発の張り紙、階段に近づくと手すりを持って上りましょうと自動音声が流れたり等々。
    健診をきちっと行わない会社には訪問することがありませんので、経済格差のように会社による労働衛生格差も広がっているんだろうなと勝手に思っています。

    1. 采々 より:

      モンチ様
      コメントありがとうございます。
      労働衛生格差というのは面白い切り口ですね。確かにそのようなことがあるかもしれませんね。

      見える化というのは結構難しいと思っていまして、一見きちっとやっているように見えても、それが形骸化していたり、すでに風景と化しているというのはよくある話です。こういった部分への指導もコンサルの腕の見せ所なのかなと思っています。

      ところで、いろいろな会社にご訪問される機会があるのですね。そちらの方に興味を覚えました!

      1. モンチ より:

        采々様

        訪問というと大げさですが、月に4回程度、歯牙酸蝕の検診に行っております。
        コンサルの資格を持っているせいか、健診会場の部屋に行くまでの会社の雰囲気を職場巡視のつもりで見るのがクセになっています。

        私からすると、掲示物等は非常に新鮮ですが、たしかに職場の方にとっては風景と化しているというのは的を得ているかもしれません。
        そのような視点で見たことがなかったので、大きな気付きです。
        このような話をできる方が周りにいませんので、自分自身のアウトプットにもなり大変勉強になります。

        1. 采々 より:

          モンチ様

          ありがとうございます。
          歯牙酸蝕の検診を歯科医師としてされておられるのですね!!また、いろいろ教えて下さい。ちなみに当該検診については以前ブログ記事で、コンサル筆記試験で覚えにくい一例として取り上げたことがあります。

          見える化の件もまた次回お会いした時にでも是非お話したいですね。安全衛生の取組全般に言えることですが、取り組んだことを継続すること/させることが難しい課題だと思っています。

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