化学物質管理専門家の要件 04

数回シリーズで、化学物質管理専門家の要件をおさらいしています。

 

前回までの過去記事010203の計3回で既にお示しした専門家告示の化学物質管理専門家の要件①について深堀してきました。

 

① 労働衛生コンサルタント試験(試験の区分が労働衛生工学であるものに限る)に合格し、登録を受けた者で5 年以上、化学物質の管理に係る業務(粉じん則の適⽤除外の際には粉じんの管理に係る業務)に従事した経験を有するもの

 

さて、①の要件についてはこれまでの深堀で大体分かりましたが、前半の青字部分は登録することによってその要件を満たしていることが分かりますが、後半の赤字部分は要件を満たしていることをどのように認定するのでしょうか?気になりますよね~。

 

その回答は専門家告示の同パブコメ(*1)にあります。

 

*1:「「労働安全衛生規則第三十四条の二の十第二項、有機溶剤中毒予防規則第四条の二第一項第一号、鉛中毒予防規則第三条の二第一項第一号及び特定化学物質障害予防規則第二条の三第一項第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める者(案)」及び「粉じん障害防止規則第三条の二第一項第一号の規定に基づき厚生労働大臣が定める者(案)」に関する意見募集について」に対して寄せられた御意見について

 

パブコメの番号10の「御意見に対する考え方」にその見解があるので以下に抜粋します。

 

化学物質管理専門家の要件を満たすかどうかについては事業者において確認していただくことになります。(後略)

 

事業者が確認してね、とのことです。

 

そして、各種資格を有している者の「業務に従事した証明」についても同パブコメの番号11の「御意見に対する考え方」にその見解があるので以下に抜粋します。

 

化学物質管理専門家が、その要件を満たしていることを証する書面については、「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令」(令和4年厚生労働省令第91号)により改正された労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第34条の2の10第5項の改善計画報告書(様式第4号)及び特定化学物質障害予防規則(昭和 47 年労働省令第39号)第2条の3第2項等の適用除外認定申請書(様式第1号等)を提出する際に、添付する必要があります。

 

つまり、改善計画報告書および適用除外認定申請書を提出する際に、化学物質管理専門家がその要件を満たしていることを証する書面を添付してね、と言っています。

 

ちなみに、改善計画報告書(様式第4号)はこちらの通りです。

 

当該報告書の備考1に「・・・書面の写しを添付すること」と書かれていますね。

 

以上を踏まえて、改めて①の要件を振り返ってみましょう。

 

① 労働衛生コンサルタント試験(試験の区分が労働衛生工学であるものに限る)に合格し、登録を受けた者で5 年以上、化学物質の管理に係る業務(粉じん則の適⽤除外の際には粉じんの管理に係る業務)に従事した経験を有するもの

 

つまり、この①に記載されている専門家要件は、青字部分はコンサルタント自身が厚労省に登録することによってその要件を満たしていることを証明し、また、赤字部分は、事業者が改善計画報告書および適用除外認定申請書を提出する際に、化学物質管理専門家がその要件を満たしていることを証する書面を添付することで証明するという訳ですね。

 

これで要件①の深堀は終了とし、以降は要件②以降を深堀したいと思います。

 

ということで、今日はここまで。

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