作成日:2022年 2月 17日
最新更新日:2023年 10月 8日
目次
1.はじめに
ここでは、何と、私の人生ストーリーを公開しています!
人生ストーリーとは、私がこれまで築いてきたキャリアによる足場と、これから歩もうとしている人生の方向性のことです。更新時点の思いなので、今後都度更新していく予定です。
2.人生ストーリーとは
①人生ストーリー
人生ストーリーを図にしたものがこれです。
(ア)ステージとは?
築いてきたキャリアを階層化したものです。会社員の時の研究者時代をステージ1、それを土台にした間接部門でのキャリアをステージ2として捉えています。その後、労働衛生コンサルタントの受験を通じて開眼したので一つ上となるステージ3に移行し、資格取得後にステージ4、そして、独立開業して3か月経過したこの時点でステージ5に居ると自覚しています。この後、どれくらいのステージを駆け上ることができるのか楽しみです!!
(イ)会社とは?
2023年6月末まで所属していた会社のことです。新卒でこの会社に入社してずっと同じ会社にいました。この会社の中で築いてきたキャリアも示しています。
(ウ)自律型キャリアとは?
会社などに依存しない自律的なキャリア形成全般を示します。キャリア形成や人生を考えるとき、会社に所属する人は、会社にある程度依存したキャリア形成をしていると言えます。勿論、会社に居ても自律型キャリアの形成は可能ですよ。
(エ)学びとは?
自己実現のための学びを指しています。学びの範囲は広く、労働安全衛生のコンサルタント業一つをとってもいろいろな学びが必要ですし、人生をより豊かなものにするための学びもあります。純粋に学ぶことに興味を持ち、楽しく学ぶことが私のモットーです!!
(オ)足場とは?
築いたキャリアを土台にした今現在の私を成していることです。足場はその後の学びや経験でも強化されていきます。このように築いた足場を礎に、さらに次のキャリアを形成していきます。
(カ)ポートフォリオワークとは?
労働衛生を軸とした仕事を今後の目標に据えますが、それだけに限定せず、学びによる視野拡大で新たに興味を持った分野での仕事に関わるなど、将来的には仕事のポートフォリオを組みます。すなわち、ポートフォリオワーカーになります。ここには、学会活動、社会貢献活動、趣味の活動も含め、これらを以って幸せな人生を歩みます。
以降、私の人生ストーリーはどのような考え方で作っているのかを説明します。
②人生ストーリー作成のきっかけ
人生ストーリー作製の一番のきっかけは、2018年に「LIFE SHIFT」(リンダ・グラットン著)という本に出会ったことです。
衝撃的でした。こんなにも今後の自分の働き方、生き方に影響を与えた事象はそれまで無かったからです。
当時の私は、所属している会社では間接部門で研究管理業務に従事していたのですが、間接部門ですからマネジャー職にあっても少人数の中ではプレイングマネジャーとして、そのカバー範囲とその業務量は膨大で、日々、目の前の業務や発生する問題事項に忙殺される毎日を過ごしていました。
その頃、年齢も50代目前になっていましたし、家庭では子育ての出口が見え始め、また、会社人としての出口である定年も少し意識し始めた時期でもありました(当時は60歳定年、65歳まで雇用延長制度ありでした)。
キャリアに関しては、間接部門での広範かつ多大な業務を、超高速でばっさばっさと瞬時判断しながら的確にさばいていくゼネラリストとしての足場を築いた自負はありましたが、ゼネラリストなんて会社内ではできて当たり前ですし、所詮会社外では何にも評価されません。
ですから、いくつもの業務分野を抱えながら、そのいずれかの分野の専門性を深めてスペシャリストになりたいと模索していた時期でもありました。2017年に衛生工学衛生管理者資格を取得して労働衛生に興味を持ちはじめ、2020年に労働衛生コンサルタント試験を受験しようと何となく考えていた頃です。
つまり、日常業務に忙殺される毎日のため、スペシャリストとしてのキャリアアップやクリエイティブなことに集中できる境遇にはなく、年齢的なことや先のことも気になり始めており、これらのことをどのように捉え、どのように消化し進めていけば良いのか、メンターもロールモデルも居ない中で、自分の頭の中には労働衛生を主軸としたキャリアアップを図りたい・・・というおぼろげな像を描いていたのですが、しっかりした像にはなりきっていなかったのです。
そんな時にこの本「LIFE SHIFT」に出会ったこと¹は運命だったのかもしれません。
1) 自分にとって良い本との出会いというのは、その時の自分の置かれた立場、知識、見識、キャリアに大きく依存し、求めているニーズに合致して初めて良い出会いとなります。「LIFE SHIFT」はまさに全てに合致したのです。30代未満の方、同じ会社一本で生きぬこうとしている方やキャリアに興味の無い方が読んでも役に立たない可能性大の本です。
長寿化の中で長い人生を生きることを前提にした人生戦略の指南書「LIFE SHIFT」は、私が頭の中で考えていたことや将来のことを一歩も二歩も先行して見事に言語化して下さっており、私の中のおぼろげな像がしっかりとした像に変化していったのです(何度も心の中でリンダ(著者の名前、友達みたいに馴れ馴れしくてごめんなさい)、本当にありがとうと叫んだことか)。
この本は国内ベストセラーになり、「人生100年時代」というフレーズの発端になったことで有名になったため、ご存じの方も多いと思われ、敢えて中身の説明はしませんが、私がこの本から受けた主な影響と変化したしっかりした像とは以下の通りです。
- 90歳までの人生を考えるという明確な数値目標を持てた。
- そのため、3ステージの人生からの脱却を図り、マルチステージの人生に移行する。
- 2ステージ目²の会社依存から脱却して次の新しいステージの生き方を自分で決める。
2)ここで言うステージと人生ストーリーのステージとは一致しません。ここで言うステージとは会社に入る前をステージ1、会社人生をステージ2、老後をステージ3とした場合です。
- その方向性は、これまで築いてきたキャリアの一つである労働衛生を主軸とし、私は労働衛生のスペシャリストになる。
- そのためには、この分野の最高峰の国家資格である労働衛生コンサルタントの資格取得が最低限必要だ。
- そして、いつしか私はポートフォリオワーカーになる。
- それらを実現し可能性を広げるため、学びを継続する。
- 学びのための時間、お金はケチらず、自分への投資を続ける。
- ただし、人生を全うするための資金、経済的視点には常に敏感になる。
- 世の中や周りの変化に敏感になりつつ、周りの意見も参考にするが、自分の意思で全てを決める。
- これらを支援してくれる家族を一生涯大切にする。
これらをPDCAのPとして、実践する日々が始まりました。
そして、2021年3月に労働衛生コンサルタント資格を無事取得することができたので、次のステージへの移行に向けての動きに乗り出したのです。
2018年から今まで(@2023.10)、このように動いてきて、何よりも良かったと思えたことは、目的、目標を明確化できて、且つ、それに向かって進んで行く全てのことが「とても楽しいっ♬」と感じられたこと、そして、全てに「前向き=100%ポジティブ」になったことです。これが何よりだったと感じています。
ということで・・・、毎度毎度前置きが長くてすいませんが(お馬鹿なので許してね・・)、こういう流れに沿って労働衛生コンサルタント試験受験以降はプライベートな時間も含めほぼ休みなしでまっしぐらにPDCAのDを実行し続け、馬車馬の如く、動いてきました。
そして、この辺りで少し立ち止まってPDCAのCとして、一度人生ストーリーを図として描いてみることにしたのが、2022年2月でした。
そうして出来上がったのがこの人生ストーリーなのです。
以降、PDCAのAを踏まえ、なるべくPに時間をかけずに、Dからはじめることを私流として歩みを進めてきたのです。
2023年7月には、労働衛生コンサルタントとして独立し、今現在(@2023.10)の人生ストーリーに描き直しました。
2022年2月当時、初版の人生ストーリーを描いてみた私は当時こんな言葉を残していました。
「私のキャリアって貧弱だな~ということ(悲観ではなく正直な感想として)、そして、これから先のことは不確定要素が多いな~と思いました。また、これから築いていきたいキャリアのことももっとうまく描きたいのに描き切れない・・・、そして図全体がうまく描けていない自覚があります・・・、そもそも図が下手くそなんですよね・・・(ちなみに子供の時から絵心ないですし・・・)」
それから、1年8カ月経過して人生ストーリーを修正した今現在(@2023.10)思うことはこうです。
「早めに自律型キャリアに移行して良かったな♪ 早めにやりたいことができる環境に身を置けて良かった、90歳まで働くつもりだから、好きな仕事を長くできる幸せで一杯」
ということで、人生ストーリー作製のきっかけと今の思いをお話しました。次に立ち止まった時、人生ストーリーを更新するかもしれません。
③人生ストーリーの説明
人生ストーリーとは、私がこれまで築いてきたキャリアによる足場と、現時点で思い描いているこれから歩もうとしている人生の方向性のこと、と申し上げましたが、もう少し説明します。
(ア)人生ストーリーの中身を時系列でプチ解説
キャリアの最初の土台を築いたのは学生時代です。この時代にケミストとしての礎を築けたことがその後のサイエンスの世界で生きたこと、そして、今後労働衛生の世界で生きる上でも有効だと感じています。また、この時に化学工学をみっちり学んだことは、労働衛生工学の観点では非常に良かったなと自覚しています(学生時代の化学工学の禿げ頭のK先生、本当にありがとうっ)。
その後の30年余りの会社人生では、その前半を研究者として、後半を間接部門のゼネラリストとして過ごしました。
研究者時代に医薬品等の化学物質の有害性を調査するための研究に携わったこと、特に、薬物動態研究を通じて化学物質の生体へのばく露・吸収・生体内挙動・排泄の各メカニズム研究に携われたことは、労働衛生の観点から見ると、大変な財産になったと感じています。つまり、ハザード対象となる化学物質の生体ばく露評価を、実験で自ら手を動かし、データを取得、解析して考察してという実地経験を積んだということです。この実地経験はコンサルタントとしてのストロングポイントと自負しています。
そして、間接部門のゼネラリストとしては、労働安全衛生に携わった他、化学物質管理、保安防災、ファシリティーマネジメント、各種委員会活動などを通じて、多角的・多面的に物事を捉えるための経験値を積み重ねたと自負しています。
(イ)キャリアの一般的な評価とは?
このように労働衛生に関して多方面から築いてきたキャリアがありますが、見方を変えれば、これらは私が一つの会社の中で業務に付随して得てきたものであるため、世の中の尺度の中で正当な評価を得ているかは非常に怪しいものです。
言うなれば、「●●会社でこんなんやってきました」と単に言っているだけなのです。
例えば、●●会社が世間的に認知されているガリバーだとして、さらに、■■部長なんて肩書があれば、それだけでどういう資質と経験を持っているかは誰にでも分かり易いということもあります。
つまり、その会社のメンバーの一員になること、その中で高い地位を獲得するのが容易でないこともしばしばですから、会社名と肩書が能力証明になるパターンとして、会社人の評価として有効ではあります。同様な例として大学教授や、国家公務員(総合職)があります。
しかし、知名度のある会社であったとしても、私はこのような能力証明は全く信じていません。とかく会社のような組織では、集団としての仕事が多く、個の能力や実績を真に評価できるようにはなっていません。結果は■■部長の実績として残る仕組みになっていることが多いと思いますが、■■部長が決定的な仕事をしているなんてことはないですよね。
私は自らの評価にも、会社の看板や肩書に頼らない生き方をしたいとずっと考えて動いてきました(なので、プロフィールには会社名と肩書は記載せず、まことしやかにこんなんやってきましたと書いてはいるものの、それを見た読者の方はどう思っているのかしらという素朴な興味があります・・・)。
他の能力証明として、難易度の高い国家資格(弁護士、医師など)を持っているや、世の中に認知されている実績(建築家であれば▲の建築設計を担当した、国の●●委員会の委員歴任、査読付き投稿論文が●報あるなど)があります。
(ウ)私のキャリアの評価とは?
では、私の場合、会社名と肩書を能力証明にせず、且つ、高い価値を持つ専門技能の持ち主や、十分な実績を持つ者と世の中に認知していただくにはどうすれば良いのかしら?と考えて会社員時代から過ごしてきました。
会社内で一生過ごすのならこんなことを考える必要はないかもしれませんが、私は「90歳まで現役で労働衛生の仕事を軸に楽しく働く」とある時点で決めて、実際に独立したので、仕事の性質上、自らの評価・評判というものには敏感になっていかざるを得ません。
前職での経歴や取得した資格のことをウェブサイトには記載していますが、これらが私の能力証明としてどれだけ有効かを自己判断することはできません。何故なら、その判断をするのは、私ではなく、ターゲットとするお相手がその価値を決めるからです。いくら能力証明や実績があると自ら思い込んでいても、それが市場で評価されず、価値がないと判断されれば意味をなさないということです。
勿論、セルフマーケティングは大事ですが、まずは、築いてきたキャリアを足場として、今後どうやって相手の目に留まる実績を残していくか、一足飛びにできることではないので、できることから地道にコツコツと動いて実績を積み重ねていくかが大事だと思っています。
これらを通じて、自分を売り込むことも大事なのですが、それだけではなく、これらを通じて如何に社会に貢献できるか、周りを幸せにできるか、そして、私自身も幸せに生きていくことができるかということが私のこれからのテーマです。
(エ)常に楽しく、前向きに、何事にも感謝!!
これまでも大事にしてきたこととして「関わっていくこと全てに常に楽しく取組みたい」ということがあります。私もお年頃になってきたので、「楽しいことしかしたくない」という気持ちがあります。ただ、これは仕事のえり好みとは違いますよ。
私は関わることを全て楽しいと思えるように変えることができるので(これは特技と言っていいかもしれません)、「楽しいことしかしたくない」と言っても、「関わることを全て楽しくすることができる」ため、結果的に「全てのことに楽しく取組む」ことになります(禅問答みたいで分かりにくいかもしれませんね)。
そして、このように取り組み続けることを可能にしてくれる大事なものとして家族や大切な友人、同志、メンターがいます。私の周りの全てに本当に感謝しています。感謝、感謝、感謝です。本当にありがとう!!